最初にここに降り立った日
自分が何なのか ここがどこなのか なぜここにいるのか
意識すら出来ない中で
たった一つだけ分かっていたことがあった
向かうべき方向
蜃気楼のように はるか遠くに浮かぶそれが
雑念の靄の隙間から 今日も一瞬垣間見えた
迷いのない確かな足取りで
最初の一歩を踏み出したあの感覚を
魂は覚えているのだと気づくとき
私は安堵し 救われる思いを抱く
そしてまた
迷いながらも不確かでも
そこに向かって歩いていこうと
思いを新たに息をする
人としての様々を包み込みながら
2022.9.19